小山登美夫ギャラリー「名知聡子展」 東京・清澄(産経新聞)

 ■見る者を吸い寄せる力

 ギャラリーの壁面に縦が2メートルを超える巨大な肖像画が並ぶ。それも女性の肖像画ばかり。ポストカードなどで見て、緻密(ちみつ)な描写に、小さな作品とばかり思っていたため、その大きさと迫力に圧倒された。

 その中でもひと際大きく目を引くのが「子守歌」というアクリル絵の具で描いた作品だ。高さ4メートル、横幅は8メートルもあり、壁一面を占有する。仏壇の飾りをモチーフにした暗い色調の装飾に囲まれ、手足を上げた女性があおむけに横たわる。暗い色彩の中で、青白い肌が浮かび上がり、退廃的な雰囲気が漂う。他の作品にもあてはまることだが、大作だからといって、細部がおろそかになることはない。髪の毛の一本一本、あるいは肌の小さなシワ、表情に変化を与える微妙な陰影などが丁寧に描写される。しかも目は謎めき、鑑賞者に何かを訴えかけるように見つめるのだ。

 名知(なち)聡子は昭和57年東京生まれ。名古屋芸術大学を卒業し、愛知県を拠点に活動しているという。まだ20代と若いが、見る者を吸い寄せるような作品は、作家のただならぬ力を感じさせる。

 2月13日まで(日月祝休)。(渋沢和彦)

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