証券取引法違反 経常益62億円水増し…2容疑者を逮捕(毎日新聞)

 システム開発会社「ニイウスコー」(東京都中央区、民事再生手続き中)の粉飾決算疑惑で、横浜地検は11日、元会長の末貞郁夫(62)=横浜市青葉区=と元副会長の大村紘一(68)=神奈川県藤沢市=の両容疑者を証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)容疑で逮捕した。自社商品を転売させ最終的に買い戻す「循環取引」などの手口で売上高約129億円、経常利益約62億円を水増ししたといい、証券取引等監視委員会と合同で実態解明を進める。

 逮捕容疑は06年9月、売上高約643億円、経常損益が約5億円の赤字だった06年6月期決算について、「売上高約772億円、経常損益が約57億円の黒字」と虚偽記載した有価証券報告書を関東財務局へ提出、07年8月には同報告書を基にした有価証券届出書を提出した。この届出書で同社は第三者割当増資を実施、約200億円を調達した。

 末貞容疑者は逮捕前の毎日新聞の取材に対し、「不正な取引を指示したことはない」、大村容疑者は「何も答えられない」と話した。【堀智行、池田知広】

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【元厚生次官ら連続殺傷 最終弁論(中)】「極悪非道な『ふり』をしているだけ」 弁護人、人間性強調(産経新聞)

 (13:50〜14:10)

 《小泉毅被告(48)の弁護人が、最終弁論書の読み上げを続けている。弁護人はこれまで、小泉被告が犯行当時、心神喪失や心神耗弱に該当するとの主張を繰り広げてきた。続いて小泉被告に襲われて重傷を負った、元厚生次官の吉原健二さんの妻、靖子さんについて触れていく》

 弁護人「被告人は、吉原さん方に侵入し、妻の靖子さんの胸を突き刺しましたが、遂行を中断しています。中止未遂が成立すると考えています」

 《「中止未遂」とは、犯人の意思で犯行を中止することで、刑法では、減刑または刑が免除されることになっている。検察側の主張では、小泉被告に襲撃された靖子さんは、いったん尻もちをついた後、立ち上がって逃げ、追いかけて刺そうとする小泉被告から逃れたとされる。弁護人は、この主張を否定し、小泉被告が自分の意思で犯行を中断したと主張した》

 弁護人「靖子さんが尻もちをついたことに争いはありません。被告は、その時間は3、4分と言っています…。見知らぬ男に胸を刺され、尻もちをついたとき、間髪入れずに体勢を立て直すとは、にわかには信じられません…。被告人の(3、4分という)認識の方が、客観的裏付けがあります」

 《続いて、靖子さんが命ごいをした状況について触れる》

 弁護人「被告人にとって予想外のことが起こりました。靖子さんは『すいません、ごめんなさい』などと命ごいをしたのです。被告人には『プライドの高い元厚生次官の妻が命ごいをするはずはない、家政婦ではないか』という疑念が生じ、『何としても殺害をやり遂げたい』と思う一方で『許してやろうか』とも思いました…。被告の中では、『予定通り殺せ』という意思と、『助けよう』という意思がぶつかりあい、混乱したといえます」

 「検察官は『被告人が靖子さんを追いかけた』と言いますが、靖子さんは、そのことを認識していません。その時、被告人は元次官が屋内にいるのかに関心を持っていたのであり、追いかけたわけではありません…」

 「以上のことから、『中止未遂』が成立すると考えます。仮に成立しないとしても、命ごいを前にしたためらいは、被告に人としての心情が存在することを示しており、死刑回避の要素になります」

 《ここで、弁護人は一息ついた。次は「自首の評価」についての主張だ。小泉被告は事件発覚後、自ら警視庁に出頭している》

 弁護人「被告人が出頭した時点で、一連の事件について、被告人が犯人であるという証拠はなく、目撃者もいませんでした。出頭しなければ、検挙に至らなかった可能性が極めて高かったのです」

 「被告人は出頭の際、凶器などをすべて持参し、その後の聴取に対しても、隠すことなく行為のすべてを話しています。自首により、犯行の全容が容易かつ短期間に判明しているのです…。本件では、自首による裁量的減刑がなされるのが相当と考えます」

 《小泉被告は、両手のひらを太ももの上で組んで、黙って弁護人の読み上げを聞いている》

 弁護人「最後に、被告が人間性を失っていない、ということです」

 《弁護人は、小泉被告が犬好きであることや、公判でみせた人間性をうかがわせる言動を再現することで、情状を訴えていく》

 《小泉被告は、騒音トラブルで建設会社の社長宅にクレームをつけに行った際、犬の名前入りの表札を見つけ「犬をかわいがる人は悪い人ではない」と思ったという。また、公判でも、被害者の靖子さんも犬好きであると聞かされ、「今は考えないようにしている」と答えている。弁護人は、そうした証言を振り返りながら、小泉被告の中にある“良心”を裁判官らに印象付けようとしていく》

 弁護人「被告人は、血の通った人間性を豊かに持っています。それが外に出ないよう、無理に押し込めている。かたくなで切ない姿勢が見て取れます…」

 《続いて弁護人は、被告人質問で、愛犬チロについて問われた際、小泉被告がみせた言動を振り返った。小泉被告は公判でチロの話をした際、言葉を詰まらせたり、自分で自分のほおをたたいたり、大きく動揺している》

 弁護人「このときの被告の心情は、極めて純粋だったことは、供述態度から明らかです。実は、被告の内面は、切れば血がほとばしるほど熱いものであり、それが外に出ないよう、押し込めているのです…」

 《公判の様子を詳細に再現する弁護人。小泉被告は黙って聞いているが、心なしか耳が赤く染まっているようにも見える》

 弁護人「極悪非道な犯行といいますが、被告人は無理をして、極悪非道なふりをしている、というのが正確です。その弱さは、靖子さんの命ごいを前にして、あらわになっています」

 =(下)に続く

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永田死刑囚 脳腫瘍悪化(産経新聞)

 昭和46〜47年にかけて起きた一連の連合赤軍事件に絡む大量リンチ事件で殺人罪などに問われ、死刑が確定している元連合赤軍幹部の永田洋子(ひろこ)死刑囚(65)が、脳腫瘍(しゅよう)が悪化し、面会者が訪れても相手が判別できないほどになっていることが11日、分かった。元赤軍メンバーら関係者らによる集会で明らかにされた。

 一方、集会にはハーグ事件などで懲役20年の高裁判決を受けて上告中の日本赤軍元最高幹部、重信房子被告(64)も「生きて再会を念じています」などとするメッセージを寄せた。

 集会は2月上旬、京都市で開催。元日本赤軍や元連合赤軍、よど号グループのメンバーと支援者ら約40人が集まった。

 永田死刑囚は昭和59年に手術を受けた。さらに数年前にも再手術し、一時は危篤にも陥ったという。現在は視力をほとんど失った上、面会者を認識することも難しい病状だという。

 判決などによると、永田死刑囚は組織を抜けた仲間2人を絞殺したほかリンチで仲間11人を殺害、1人を死亡させるなどしたとして、平成5年に死刑が確定している。

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<火災>住宅全焼、焼け跡から2遺体 夫婦か 埼玉・越生(毎日新聞)

 11日午前10時ごろ、埼玉県越生町如意、住吉正光さん(68)方から出火、木造2階建てを全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった。県警西入間署は、行方の分からない住吉さんと妻和子さん(68)とみて、身元の確認を急ぐとともに出火原因を調べている。

 同署によると、住吉さんは2人暮らし。1階台所から火が上がっているという近所の目撃情報が複数あった。遺体は1階と2階からそれぞれ見つかった。現場は東武越生線越生駅から東に約600メートルの住宅街。【山崎征克】

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<磯谷香代子議員>「フリーター」実は「資産家」(毎日新聞)

 昨年8月の総選挙で初当選し、“フリーター”から国会議員への転身と、話題を呼んだ民主党の磯谷香代子衆院議員(44)=比例東海ブロック=が、愛知県豊田市に5000平方メートルを超える土地やトヨタ自動車株などを保有していたことが8日、公開された資産等報告書で分かった。

 報告書によると、磯谷氏は豊田市亀首町に計5210平方メートルの土地を所有し、固定資産税の課税標準額は約165万円だった。登記や同氏の事務所の説明によると、08年5月に母親から相続したもので、土地の地目は山林や田、畑だった。

 また、トヨタ自動車と住友金属工業株を各6000株、キユーピー株を200株など計6社の約1万3000株を保有し、8日の終値で計算すると、株価の合計は約2200万円に上る。さらに国債も300万円、金銭信託も約47万円あった。事務所は「株は相続した土地を売却し、磯谷(議員)自身が購入した」と話している。

 磯谷議員は大学卒業後、両親を介護するため定職に就いたことが少なく、公示3日前に出馬を打診された。比例名簿の登載は最下位で、選挙では比例で議席を獲得したみんなの党の候補者が法定得票率を下回ったために議席が回ってきた。

 毎日新聞は磯谷氏の事務所を通して資産の感想を尋ねたが、秘書は「本人と連絡が取れない」と話している。【月足寛樹】

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収賄容疑で福岡県元副知事を逮捕、県町村会から100万円(産経新聞)

 福岡県警は2日、後期高齢者医療制度をめぐって県町村会に便宜を図った見返りに現金を受け取ったとして、収賄容疑で福岡県の中島孝之元副知事(67)を逮捕したと発表した。合わせて県町村会長で、全国町村会長も務める山本文男・添田町長(84)を贈賄容疑で逮捕した。2人とも大筋で容疑を認めているという。

 中島容疑者の逮捕容疑は、平成19年8月上旬、後期高齢者医療制度を運営する「福岡県後期高齢者医療広域連合」の設立に当たり、町村会に便宜を図った見返りとして、山本容疑者から現金100万円を受け取ったとしている。当時、中島容疑者は同広域連合の設立準備委員会会長、山本容疑者は同副会長だった。

 福岡県町村会をめぐっては、長年の慣習の中で、会の裏金で県幹部を接待する不正経理事件が浮上。関係者によると、県町村会や、関連団体の福岡県市町村振興協会から現金計約280万円をだまし取ったとして、詐欺罪で起訴された町村会元事務局次長、田中剛佑被告(70)と業務課参事、天野敏哉被告(49)が「高級クラブなどで元副知事らを接待するのに使った」と供述。県警は詐取金の使途解明のため、中島容疑者からの聴取を進めていた。

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4億円「知人から預かった」=土地購入翌年の入金−再聴取に小沢氏供述(時事通信)

 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、購入翌年の2005年に陸山会へ入金された4億円の原資について、小沢氏が東京地検特捜部の2度目の聴取に対し、「知人から預かった現金だった」と説明したことが1日、弁護人の話で分かった。
 この4億円は、陸山会が土地を購入した翌年の05年3月に同会の口座に入金され、5月に全額が引き出されていたことが判明している。
 小沢氏の弁護人によると、同氏は2度目の聴取に対し、この4億円の原資について、「既に死亡している知人から預かった現金だった。引き出してすぐに返した」と説明したという。
 弁護人によると、知人から預かったのは入金の直前で、入金するまでの間は小沢氏の事務所で保管していた。 

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 衆院は1日の本会議で、鳩山由紀夫首相の施政方針演説など政府4演説への各党の代表質問を始め、自民党の谷垣禎一総裁と石原伸晃組織運動本部長が質問に立った。谷垣氏は鳩山政権の運営を小沢一郎民主党幹事長の「独裁」と追及。「小沢独裁に堕した鳩山政権の正統性はもはや失われている」と批判した。鳩山首相は「健全な党内民主主義を貫いている」と述べて「小沢独裁」を否定。「私は行政の長として責任、指導力をしっかり発揮していく」と強調した。

 谷垣氏は、増大する社会保障費の安定財源の確保に関して、超党派の「社会保障円卓会議」を設置するよう提案した。だが、鳩山首相は「必要なら将来的に考えていきたいが、まずは国会で審議するのが妥当」と応じなかった。

 代表質問は衆院が2日まで行われ、参院が2、3両日行われる。【野原大輔】

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